ツレ(51歳)が明日面接に行きます。
ツレは長年、一人自営業で収入を得てきた人で、会社組織に勤めた経験はあまりなかったのだそうです。
そんなツレが外に働きに出る理由は単純。
「収入」です。
ここ数年得ていたインターネットからの収入が、ある日を境にぱたりとなくなってしまったのです。
数か月、ああでもないこうでもない、もがいてみたものの回復の兆しが見えず、生活・未来のために、自分の会社を続けつつ、ほかの会社にも勤めに出る決心をしたといいます。
ツレが求人サイトで見つけた仕事は、検診車の運転手でした。
ピッタリ♪
と思いましたの。
引越し会社のアルバイトをしていた頃に、作業員兼運転手として、大型車の運転には慣れていると聞いていたからです。
それだけでなく、ツレはアウトドアが好きで、大型のキャンピングカーを買って
(その頃は収入があったようです……)
よく運転していたのです。
街で見かける検診車って、一見するとキャンピングカーのようにも見えませんか?
車の中に検診設備があるということが、まさに車の中に生活空間を備えたキャンピングカーと同じ!
とまでは言わないものの、似ているなあと以前から思っていました。
仕事が傾いてからは自宅で仕事にかかりきりで、キャンピングカーで出かける余裕はありません。
ツレのお父さんには、
「長いことエンジンもかけないで、車は大丈夫なのかね?動くの?」
と心配される始末でした。
今がキャンピングカーを維持できるかどうかの瀬戸際でもあります。
キャンピングカーのような検診車を運転してお金がもらえるお仕事は、ツレには本当にピッタリじゃないかと思いました。
さっそく電話をかけて面接の日程が決まり、
その日がついに、明日です。
午前中は、破れてボロボロになっていた障子貼り。
やるなら今しかない。
そんな思いが互いにあったのかもしれません。
面接の前日に、前回貼り替えたのは10数年前(!)という障子の貼り替えをしました。
「私に任せて!」
と言って私がひとりでやらないところがまたなんとも。
特に劣化がひどくて破れていた寝室の障子2枚を、ツレとふたりで貼り替えました。
シワになることなく、なかなかよくできたと思います。
履歴書の文字は丁寧に。
パソコンやスマホが普及した現代、普段文字を書く機会が少ない人は珍しいことではありませんよね。
文字を書く機会が少ないこととはおそらく関係なく、ツレは、あまり字が上手ではありません。
いったん自分のことは棚に置いておくとして、はっきり言って、字が下手です。
明日提出する履歴書を見せてもらいました。
はい。
私には、
私にはわかります。
字を書くことが苦手な人が、精いっぱい書いた文字だということが。
相手の方に伝わるかどうかはわかりません。
お世辞にもきれいとは言えませんが、平常よりも丁寧に描いたツレの文字が履歴書には並んでいました。
伝わってほしいと思います。
普段よりは、きれいな字です。
緊張感は出していないけれど、その内心は・・・
日が暮れました。
用事の直前になると、支度でワタワタ、緊張してソワソワしがちな私とは対照的に、ツレは、いつの間に明日の支度を済ませたのか、いつものように黙々と仕事をしていました。
面接に向けて緊張している様子を私には見せません。
腹が座っているのか、覚悟を決めているのか。
客観的に、ツレが見つけた求人は、今のツレに適職だと感じています。
勤められたらいいな・・・
今日は少し早めに仕事を切り上げて、明日に備えましょうね。
おやすみなさい。