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家の前で見つけたもの|らっこ

らっこです。

気分転換に散歩に出かけ、4分で帰ってきた家の前。

(夜だったんです。短いお散歩)

散歩の帰り道

道に黒い何かがあることに気が付き、近づいて見てみました。

 

足元を見つめるらっこ

 

黒い点をよけるようにして家に帰り着くと、さっそくツレに質問をしました。

 

「ツレさんは、カブトムシとクワガタの違いってわかりますか?」

 

「なんだって?」

 

笑ったような困ったような呆れたようなツレが、

「角があったらカブトムシだよ。クワガタはハサミが付いているんだよ」

 

そんな風に教えてくれました。

 

ああ、そうなんですね。

 

「いましたよ?カブトムシ。家の前に」

「え?カブトムシ?いたの?ほんとに?どこに?」

 

らっこはツレによく嘘(だと思っていない思い込み)を言うので、ツレが疑って聞き返します。

 

「ツノ、ありましたよ?カブトムシでしょう?そこです」

窓越しに家の前を指差すと

「ほんとにいたの?そこ?」

 

疑いながらもなんだか少年のようにワクワクしだしたツレが、素早くヘッドライトを額に装着して玄関に行きました。

らっこもカメラを持ってついていきました。

 

疑っているんだか信じているんだか

「え?どこ?ん?いないよ?」

「そこですそこ」

 

さっきみつけた辺りの地面を指差すと、まだいました。

 

「あーほんとにいたー。カブトムシだよ」

なんだかとても嬉しそうなツレは、そっと手を伸ばして捕まえました。

 

カブトムシさん。

こーぎーが捕まえたカブトムシ

ツレが近づいてもまったく逃げる動作の無かったカブトムシさんは、あっけなくツレの親指と人差し指の間に挟まれました。

 

カブトムシって、そんなに簡単に捕まえられるものだったのかと驚きました。(そこか)

 

ツレは静かに嬉しそう。

 

こぎ父もこぎ母も寝ている時間でした。

そっと家に入り、虫かごの代わりに何を使おうか?

あれはどうだ?

空になった綿棒ケースがいいだろう。

ツレに教えてもらいながら、ティッシュをケースの底に敷き、砂糖をティッシュに振りかけて、水を注いでティッシュを砂糖水で湿らせました。

狭いとしか言えないケースでしたが、ツレがケースの中に放しました。

ケースのふたをすると、カブ吉さんはしばらく暴れたりおとなしくなったりを繰り返していました。(カブ吉さん?)

 

らっこがお願いをして、綿棒ケースのふたをテープで抑えてもらいました。

カブ子さんがふたを自力で押しのけて、出てきてしまうような気がしたからです。(カブ子さん?)

ツレは「そんな力はないよ」と言っていましたが、テープを貼ってくれました。

 

申し訳ないくらいに狭いケースの中でも、カブ助さんは何度か羽ばたこうと羽を広げたりしていました。(カブ助?)

 

 

 

 

おおっ……

 

背中に目線を感じる。

 

 

 

 

気がする……

 

 

次の日、こぎ父とこぎ母にもカブちゃんをお披露目すると、珍しいねと喜んで見てもらえました。(カブちゃん?)

 

ツレが捕まえた後、こぎ母に見せてあげたいという思いがあったようで、どんな反応をするだろうかと思っていました。

こぎ母の脳には、いい刺激になったんじゃないかと思います。

 

「子どもにあげたら喜ぶでしょう。近くに学校はないの?小学校に持って行ったら?夏休み?先生がいるでしょう?らっこさんの甥っ子は?喜ぶんじゃない?」

 

こぎ母も、好きな子がいればもらってもらえないかという、ツレと同じ考えだったようです。

 

らっこの甥っ子(小2男子)に送ってあげたら喜ぶんじゃないかと言われましたが、たしか、甥っ子は虫は……

「好きじゃないですよ」

と伝えても

「喜ぶんじゃない?きいてみて?」

と言ってくださったので、一応妹に連絡してカブトムシが好きかきいてもらったら

「キライ」

と言っていたそうです。

 

はっきりしているなあ……

 

妹によると、キライと言った甥っ子は、レゴブロックの昆虫のガチャガチャは5回もやったらしいです。

うんまあ、なんだかわからないこともない。

 

甥っ子も、相当ねだって粘って駄々こねて5回もやらせてもらったのだろうと勝手に想像しています。(知らんけど)

 

 

カブトムシが好きな子がいればあげたい。

絶対子どもは喜ぶだろう、と、ツレがカブトムシを連れて近所の公園に子どもを探しに行きました。

 

 

最初の候補。

ご近所のどこかの子ども。

 

時々遊んでいる家の前には誰もいない。

残念。

 

時々子どもたちが遊んでいる道路。

誰もいない。

残念。

 

最初の公園。

誰もいない。

残念。

 

隣の公園。

……!少年たち発見!

真っ黒に日焼けした小学校低学年くらいの少年が3人と、誰よりも日焼けしたおじいさんがお一人。

 

声をかけてみましょう!

 

 

「こんにちはー」

 

「……?こんにちは

 

マスクとサングラスの怪しいおばさんと、迷彩マスクのおじさんが急に登場。

ごめんね。

普通驚くか警戒するよね。それでいいんだよ。

 

「昆虫好きな子いる?」

「カブトムシ好きー?いらない?」

ツレはストレートでした。

 

ツレが手にしたカブトムシを視認した途端、

 

A少年
「オスかー。メスだったらほしかったぁ!メスがよかったぁ。オスはいらないんだ」

カブトムシがオスで残念そう。

 

B少年
「ぼくは、虫は、飼いません。虫より動物が好きです」

笑顔で楽しそうに返事をしてくれた。

 

C少年
「欲しい子はね、さっきまでいたんだけど帰っちゃった」

どうやら有力な飼い主候補の情報を与えてくれたようだが、いないのね?今ここにはね?

うーん、残念。

 

らっこは

「えー?一瞬見ただけでオスかメスかわかるの?へー?」

とそんなところに感心。

 

「角が生えているのがオスだからね?」

気持ち小声でらっこに教えてくれるツレ。

そうか。すぐにわかるのか。

知っていれば。

 

ん?

少年の陰から見えたベンチに置いてあるなにかはなんだ?

虫かごだ!

なんか黒いのが3つ入ってる。(認識が雑)

 

「ここにいるのは何?」

「セミ!」

バタバタバタバタ!

うひょっ。

虫かご中で羽ばたいたセミに動揺して後ずさるらっこ。

 

A少年
「ううん……でも、欲しい……かも……」

B少年
「虫ゼリーあるの?」(なんだ?餌か?)

「かごは?」

飼う気はないと最初に回答してくれていた少年は、飼わないからと言って何も知らない(らっことは違って)訳ではなくて、何やら必要そうなものがどうたらこうたらとA少年に確認をしてくれていた。

 

「ないけどぉ」とか「あるよ」とかA少年が答えていると、A少年におじいさんが、

「かえばいいよ。かえばいい」

と耳打ちしていました。

 

らっこの耳には、「買えばいい」のイントネーションに聞こえましたが、「買えばいい」だったのか「飼えばいい」だったのかはわかりません。

 

しばらく迷っていたA少年が、ツレにまっすぐ向いて、

「ほしい、です。く、だ、さい」

と、少し声は小さかったものの、そんな風に言ってくれた。

 

ちょーだい、とか、くれる?といった言い方ではなく、きちんと「ください」と言ってくれた。

うん。

ツレがカブトムシを渡すと、

「ありがとうございます」

と言ってくれた。

 

どうもありがとう。

 

さようならと少年たちと挨拶をして、公園を後にしましたとさ。

 

 

虫を飼う気はなかった少年、誰かの家でカブトムシのメスが落ちてきたんだよ!と話をしてくれて、飼い主候補が今ここにはいないことを教えてくれた少年、いろいろ頭で考えたのだろうけど、心を決めた少年と後押しをしてくださったらしいおじいさん。

 

感謝です。

 

どうもありがとう。

 

今頃カブオはどうしているかな?

ん?

誰もそんな名前は付けていない?

 

カブトムシ

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