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出来事は忘れても感情は覚えている、らしい(3)|らっこ

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恩師の訃報をこぎ母が知りました。

知った直後には落ち着いていたようでしたが、しばらくすると「誰が亡くなったのか」わからなくなってしまったようで、こぎ父にたくさん質問をしていました。

<前回までの話>


誰が死んだの?と、こぎ父に尋ねるこぎ母
出来事は忘れても感情は覚えている、らしい(2)|らっこ

こぎ父がこぎ母に、こぎ母が大好きだった恩師の訃報を伝えたお話です。 しばらくの間、こぎ母には内緒にしていたこぎ父でしたが、こぎ母に伝える決心をしたようでした。 <前回の話> こぎ母が、ショートステイか ...

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そうして1日が終るかと思ったころ、電話が鳴りました。

ホームズ先生からの電話を受けたこぎ父

電話の相手はホームズ先生でした。

突然誰だよって?

説明します。

こぎ母の恩師には、大好きだったワトソン先生ともうおひとり、御年99歳のホームズ先生がいらっしゃるのです。

こぎ母の恩師おふたり

らっこも、こーぎー家で一緒に暮らすようになってしばらくのこと。

こぎ母とこぎ父が電話で話をしている「先生」が、お二人いるということになかなか気が付いていませんでした。

こぎ母とごく親しい御友人含め、ワトソン先生とホームズ先生と、4人は連絡を取り合う仲でした。

 

先に、ホームズ先生のことを補足します。

ワトソン先生のこととは別に、しばらく前にこぎ父がホームズ先生にお菓子をお贈りしていたのですが、その後連絡がないままでした。

いつもでしたらホームズ先生、

こぎ母からの手紙やこぎ父からのお菓子が届くとすぐにお電話やお手紙をくださる先生でした。

このところ、しばらくたっても何も連絡がなかったため、もしや何かあったのではないか?と、少し心配しておりました。

そんなホームズ先生から、こぎ父の話によると、しっかりはっきりとしたお声で電話があったようでした。

 

『東京の知らない人から連絡があって、ワトソン先生のことを知り、こぎ母にも知らせよう!と思って電話してくださった』

 

そんなことだったらしいです。

 

こぎ父がお贈りしていたお菓子のことは何も話していなかったそうなので、忘れてしまっているのだろうとこぎ父。

 

ホームズ先生からの電話に戻ります。

電話でワトソン先生の訃報を聞いて驚くこぎ母

ホームズ先生の話を聞きながら、まるでこの時初めて知ったかのようなリアクションのこぎ母。

こぎ父から話を聞いた時よりも強く、心が揺れてきたようです。

 

ホームズ先生からの電話を終えるとこぎ母

こぎ父に、友達に電話をかけてくれるよう依頼するこぎ母

友だちに電話をかけてくれるようこぎ父に頼みました。

(こぎ母は、電話に出て話しをすることはできますが、電話機の操作は病気して以降ご自分ではしなくなりました)

この、こぎ母の御友人こそ、ワトソン先生の訃報をこぎ父に知らせてくださった方です。

ホームズ先生
ワトソン先生
御友人
こぎ母

90歳代の大先生おふたりと、80歳代のこぎ母とその御友人4人の関係。

ホームズ先生を除けばこぎ母にとって、ワトソン先生のことを一緒に話ができる人は、この御友人お一人です。(こぎ父も除く)

そしてこの方が、こぎ母にとって心安い御友人なのです。

とても、とっても。

御友人と電話で話をするこぎ母

 

 

 

 

御友人に電話で寂しさを吐露するこぎ母

 

続きます。

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