「ただいま~。大根もらってきたよ!」
はら?
散歩から帰ったこぎ父が、ど太い裸の大根を掲げて見せてくださいました。
「ええ?どうしたんですか?おっきい!」
「散歩で農家の方に行ったら、『持って行く?』ってもらったんだよ。『もう一本持ってくー?』って言われたんだけど、重くて重くて断った。一本だけでも大変だったよ」
「風がものすごく強くってねえ」
とかなんとか。
せっかくなので、いただいたその日のうちに浅漬けを仕込みました。
市販の白菜の漬物の漬け汁を再利用して、材料はふたつです。
大根葉の浅漬け
大根の葉っぱ 1本分(4~5mm幅に刻む)
白菜漬けの漬け汁 適量(大根葉に応じて)
頂いたという大根。
根っこは短いものの、太い。近所のスーパーでは見たことのないような太さ。
葉っぱがわっさわさで、これまたスーパーではお目にかかれない代物でした。
らっこ、大根葉の浅漬けを作る
1.刻んだ大根の葉をさっと湯通しして、ぎゅっと水気を絞ったら、ビニール袋に入れて白菜漬けの漬け汁をひたひたなるくらいまで注ぎ、一晩おく。
2.器によそってできあがりです。
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大根1本分の葉っぱがどれだけ立派だったか。
こぎ母に洗ってもらって(ん?自分で洗え?)まな板に置いたら、まな板が小さくてはみ出してしまいました。
時期によるのか、大根の種類なのか、大根の葉っぱって、もっとトゲトゲしていて、触ると痛いくらいのイメージだったのですが、葉っぱに触れても痛くありません。
やわらかい。
トゲトゲしていないんです。
最近、こぎ叔父さん(ツレ・こーぎーの叔父さん)から頂いた大根の葉っぱも、やわらかくて痛くありませんでした。
ザクザク刻みます。
深いボールにいっぱいになりました。
フライパンにお湯を沸かして、刻んだ葉っぱをさっと湯通しします。
えぐみが抜ければいいな~というのと、念のためにお湯でも洗うようなつもりでさっと。
葉っぱをふたつつかみ、ぱっ、ぱっと熱湯にはなして、網杓子でさっとすくってざるに取ります。
葉っぱを茹でていても、大根の香りが漂うんですよね。
ボールにいっぱいあった葉っぱが、ざるにいっぱい。
火傷に気をつけながら(茹でてすぐはまだ熱い)、ぎゅっぎゅっと水気を絞って、ビニール袋に入れます。
普段は捨ててしまっている市販の白菜漬けの漬け汁を、大根葉がひたひたになるくらいまで注ぎます。
再利用です。
今回は、1袋と半分くらいの漬け汁をかぶせました。
袋の空気を抜き、口を縛って、冷蔵庫で一晩寝かせます。
13cm四方の容器に収まりました。
あんなにたくさんあったのに!
「いただきます」
大根葉の浅漬けの余談
「これは何?大根?ん、おいしいよ!」
「おいしくできたね」
日頃食べ慣れた白菜漬けの漬け汁のおかげでしょうか。
さっとひと手間、湯通しをしたからでしょうか。
採りたて新鮮な状態で仕込んだからでしょうか。
大根葉特有の苦みが、それほど強くなくて、あっさりとすっきりとした漬け汁がよく染みて、あらおいしい。
これなら、苦いのが苦手ならっこも食べられそう。
おかずが少なかったせいもあるかもしれませんが、こぎ母が一生懸命食べてくださいました。
「これに納豆のせて、生たまごのせて、ごはんにのせて食べたらきっと、おいしいよお~」
こぎ母が、おいしそうな提案をしてくださいました。
生の白身が苦手で、食べるとおえッとなるらっこには向いていない食べ方ですが、なるほど。
「明日の朝、そうやって食べてみたらいいんじゃない?」
そんな風にして、明日食べてみてみるでしょうか?
見ず知らずの農家の方から頂いた大根。
収穫を終えて、車で運んでいるところに行きあったこぎ父が、「おいしそうな大根ですね」と声をかけたら、持たせてくださったとのことでした。
ありがとうございます。
「買いますって言ったって、お財布持って行っていないからしょうがないよねえ。
いい人がいるんだねえ。
今度からは、お財布持って散歩に行かなくちゃ」
「今度はお財布と袋を持って行かないとね」
こぎ父は「1キロぐらいあったんじゃないかなあ?風が強いのに、重かったよー」と言うのですが、あの大根が1キロ?
「もっと重かったんじゃないですか?牛乳1パックよりも、断然大きいでしょう?」
ときくと、「ああ、そうだね。2~3キロはあったかもしれないね」と。
手ぶらで出かけたお散歩で、袋も何もなく、裸の大根を抱えて帰るのは大変だったようです。
スーパーで野菜を買うと、見た目や値段は気になりますが、作っている人の顔とか、出来上がるまでの過程を想像することを忘れてしまいがちですが、そこに野菜があるということは、どこかの誰かが作って育ててくださったおかげなんですよね。
ああ、ほんと。普段はすっかり忘れているなあと、野菜をいただくと思い出すらっこです。
育ててくださって、ありがとうございます。
ごちそうさまでした。
読んでくださり、ありがとうございました。