介護

入院14日目の緊急手術で母の目が開く|脳卒中で倒れた母の介護記録

脳の手術を終え、目を開いた母です。

母が脳卒中で入院してから14日目。

主治医と担当の脳外科医の『もう様子見をしているだけではいけない』という判断から、昨日の夕方に母の緊急手術をすることが決まりました。

手術は2時間半を超える長いものになりましたが、執刀医から『予定していたことはすべてできました。』という言葉を聞いて、手術に立ち会った父と私はようやく朝からの緊張が解けました。

手術前に麻酔科医の説明を受ける

私も全身麻酔を使った手術経験が3回ありますが、母の手術に全身麻酔が必要なこと、麻酔のリスク、母の既往歴などを担当の麻酔科医と話しました。

手術の開始時刻は早くて午後1時と言われていましたが、麻酔科医の説明を受けるために、今日は午前10時には病院にいる必要がありました。

昨夜は午前2時過ぎまで仕事をしていて、さらに朝8時には絶対に起きなければいけないという緊張感から、あまり眠ることができませんでした。

手術前の母の様子

麻酔科医の説明を受ける前に母の病室にも寄ったのですが、やはり改善の様子はなく、呼び掛けても返事はしてくれるものの、なかなか目を開けてはくれません。

今日は午後から手術なので朝ごはんを食べていないはずなのですが、『朝ごはん食べた?』と聞くと『食べた』と言います。

目ヤニと口の周りをウェットティッシュで綺麗にしてあげてから、麻酔科医のところへ向かいました。

麻酔科医から説明を受けた後、しばらくして麻酔科医も母の様子を見に来てくれて、ひと通り母の健康状態をチェックしていきました。

父が母の手にマーキング

頭の右と左のどちらが手術の対象なのか、患者本人に確認が取れる場合は看護師がマジックで手のひらに丸い印をつけるそうです。

しかし母の場合、本人に確認することができないため、親族が代わりに患者本人の手のひらにマーキングをしなければいけないようです。

今回は父が母の右の手のひらに、黒いマジックで頭の右を手術することを意味する丸い印をつけました。

少し早めの昼食を取る

今日の担当看護師が『手術の時間が決まりました。』とやってきて、13時に母の手術をすることになりました。

10分ほど前までにはこの部屋にいる必要があり、父の『今のうちにお昼を食べちゃうか。』という言葉で、11時半前と少し早い時間ではありましたが、病院の2階にあるカフェへ行ってみることにしました。

病院の2階にはパンとスープがメインのカフェがあり、向かいにはセブンイレブンが入っていました。

面会用のデイルームには電子レンジもあり、私はコンビニ弁当をと考えていたのですが、父はあまり食欲がないらしく軽食で済ませたいようでした。

父は母が入院してからの2週間、ずっと動きっぱなしなので、疲れも溜まっているはずです。

菓子パンとスープのセットを2つ頼み、いざ食べ始めると父も少し食欲が出てきたのか、お代わりのパンを私の分と合わせて2つ追加で買ってきました。

家から持って行ったクッキーをデザート代わりに食べて、母の病室で手術の時間を待つことにしました。

母に言葉をかけられず

時間通り、13時になる10分ほど前に担当看護師ともうひとりの看護師がやってきて、母をベッドごと手術室へ運びます。

母が体のどの部分の手術をするのかの最終確認をするために、父が手術室入り口まで母に付き添うことになったのですが、私がその場所に入ることはできず、母に『行ってらっしゃい』の言葉をかけるタイミングを逸してしまいました。

無事に手術が終わることを祈るしかありませんでした。

術後の母の目はぱっちり

13時に手術室に入った母が出てきたのは15時40分ごろ。

2時間半を超える手術を終えた母は、入院してから一度も見せたことがないぐらい目を大きく開いて手術室から出てきました。

嬉しくて反射的に母に向かって手を振ってしまったほどです。

焦点が合っていないのか、私の顔がわかっていない感じはするものの、『誰だかわかる?』と呼びかけると小さくうなづいていました。

CTを撮ってから集中治療室に向かうということで、私と父はしばらく面会用のデイルームで待つことにしました。

手術で予定していたことはすべてできた

母が集中治療室に入るのを別室で父とふたりで待っているところへ、手術を担当した執刀医がやってきて、術後のCT画像と手術の内容、これからのことについて説明をしてくれました。

今回の手術では、あらかじめ予定していたことがすべてできたということで、要は成功ということでいいんだと思います。

あとは細菌感染等に気をつける必要はあるものの、1週間程度の安静の後、再びリハビリをしていくという治療方針を聞きました。

集中治療室の母は、手術直後よりは呼びかけにも反応するようになっていて、私と父のことも見えているようでした。

まだ声を出すのは難しいのか、手術直後よりも大きくうなづいてくれていました。

明日の午後には、調子が良ければ一般病棟に移るかもしれないということになりました。

入院してから良くなるどころか、症状が悪化していく母を見てきたので、これでようやく一筋の光が見えてきたような気がします。

家では私の連れが夕食の準備をしてくれていて、久しぶりにゆっくりと3人での晩ご飯になりました。

家族が母に願うこと

おそらく、今回の手術で母の意識がはっきりとしてくるんだと思いますが、やはり1日でも早く母がひとりで用を足せるようにというのが、私たち家族全員の願いです。

私は成人してからおむつをした経験はないのですが、意識があるのであれば、やはりおむつに排泄することには抵抗があると思います。

特に清潔を好む母には、おむつでの排泄というのは本人はもちろん、本人以上に見ているこちらもつらくなるものです。

今回の手術で、母の左半身の麻痺が改善されることを切に願っています。

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