栗ごはんです。
決して馴染みの無いものではなかったのですが、それは「作ってもらって食べるごはん」の話。あるいは買ってもらうとか。
らっこ34歳。
初めて生栗をむいて栗ご飯を作ったお話です。
栗ごはん(4人で約2食分)
- お米 3合(普通に研いで浸水させる)
- 栗 500g(大粒で20個ほど)
- 酒 大さじ1
- 塩 小さじ1
感想:
・味よし(栗甘い。調味料、程よくしょっぱく)
・栗の渋皮むき大変(包丁切れない、無理のないむき方を探して試す)
栗は、スーパーで買ってもらってからいつ茹で栗にしようかとチルドに入れて二日間。
湿気を防いで保存しておくと甘みが増すそうです。(らっこ調べ)
次の日に茹で栗にしようと水に浸して一晩。
「栗ごはんがいいな」とツレが言ったから 秋の御馳走は栗ごはん
に急遽変更。
塩も入れずに栗だけのレシピも見つけて惹かれたのですが、無難においしく食べられるように、塩とお酒をわかりやすい分量にして入れてみました。
塩味は、薄味好きのらっこにはしっかり感じられるくらいで、濃い味がお好きなこぎ父も「ごはんには塩を入れて炊いてくれたんだね」とすぐにわかるくらい。
栗の甘さが引き立つようでよかったと思います。
らっこ、栗ご飯を作る
1.お米を研いで30~40分浸水させ、酒と塩を加えてお釜の目盛りまで水を加えます。
2.皮をむいた生栗をお米の上に加えて普通に炊き、炊きあがったらかき混ぜて蒸らし、お茶碗によそってほおばります。
作り方だけなら、簡単そうなのですけどね……
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まずは栗の皮をむく準備です。
かるく洗った栗をボールに入れてひと晩、水に浸しました。
お湯に浸したり下茹でしたり、やり方はいろいろあるようですが、無難無難にひと晩水につけました。
結局18時間ほど浸していました。
見た目に変化はありませんが、最初から最後まで水に沈まなかった栗がありました。
渋皮煮を作ったりするには、水に浮いた栗はむいていないらしいのですが、どうせ皮をむくんだからと、全部区別せずにむきました。
水に浮く栗は虫がいるそうなのですが、むけばわかるかな…?と思って。
ザルに上げて水気を切ったら、まな板の上に平らな面を下に向けておいて、お尻のざらざらしたほうに包丁を入れます。
下まで貫通させずに、鬼皮(外側のかたい皮)だけを包丁で抑えるようにして栗を持ち上げると、ぺろりと向けました。
隙間に包丁を差し込んで鬼皮をむいていきます。
水に一晩浸したかいがあったのか、拍子抜けするほど皮はやわらかくするりとむけました。
やあ。おいしく食べてね。
栗が愛らしく見えました。
20個の栗の鬼皮を10分程でむき終えて、よかった、よかった、なんだ、思ったよりも簡単だったなと思った後に、渋皮をむきます。
変色を防ぐため、鬼皮をむいた直後から水に浸しておくといいそうです。
やってないですけど。
むきますよ。渋皮。
やべえぞこれ。
固いし固いし全然スムーズにむけねえ……
包丁が切れなくてやけくそ気味にようやく1個、渋皮むき終了。
包丁は、よく研いでおきましょう。
それと、切りやすいのは大きい包丁かと思い、大根でもなんでも切る大きい普通の包丁を使ってむきましたが、小型のナイフの方が軽くて手が楽かもしれません。
むいた栗から水に入れていきます。
変色を防いだりアク抜きになるのだそうです。
思った以上に思い通りに渋皮むきがスムーズにいかず、やさぐれた気持ちになりながらも無事に全部むききりました。
むいている最中、よっぽどひどい顔をしていたのかもしれません。
台所に立ち寄ったツレとこぎ父に労ってもらい、励ましてもらい(主にツレ)大変だねえと気遣ってもらい(主にこぎ父)40分か50分かけて栗20個。
中がすっかり黒くなっていたのが1個あり、それだけはじいて、あとはだいたい変色しているところだけくり抜くようにして取り除き、だいぶ渋皮と一緒に食べられる部分も削ってしまいましたが仕方がない。
あとで調べて知りましたが、鬼皮と同じく、渋皮だけになった状態で再度水なりお湯に2時間くらい浸しておけばいいのだそうです。
鬼皮と同じようにやわらかくなって簡単にむけるのだとか……
やる前に調べとけや……
自分で自分にツッコんださ……
(今度する時は絶対水に浸してからむくぞ!)
むいた皮を洗うような気持ちで、2~3回水を変えて、1時間ほど浸しておきました。
意図して浸したわけではなくて、こぎ母がお米を研ぎ終わるのを待つまでに時間が空いただけだったのですが、あとで調べたら(だから最初に調べろってば)むいた栗を1時間でも2~3時間でも、水に浸すことでアク抜きになるそうです。
そうだったんだ。
水に浸さずに、むいた栗をすぐにお米と炊くようなレシピもありましたけどね。
米研ぎ担当のこぎ母が用意しておいてくださったお炊飯器の釜です。
浸水時間も1時間弱かな?十分にとれました。
らっこは、酒を大さじ1杯加えるため、先に水を大さじ1すくって酒を加えるという手順です。
調味料を先に加えてから水を加えて量るか、先に水を加えて量り、調味料分を減らして後から調味料を加えるか、手順の違いですね。どちらでも。どっちもやります。
塩も小さじ1加えてかき混ぜたら、
意図せずにアク抜きができたむき栗の水気を切り、お釜に投入します。
炊き込みご飯の調味料は、炊く直前に加えるのだそうです。
理由があるって以前ネットで読んだことは覚えているのですが、理由を覚えていません。
お米に吸わせるのは「水」であって「調味液」ではないそうだとか。たしか。
栗をザルからバサッと加えようとして、
気が変わって栗が重ならないように1個ずつ、手でつまんで並べました。
丁寧に丁寧に(今更感しかない)。
栗はアク抜きした後に、もう1度水を変えて洗えばよかったのでしょうか。
水がだいぶ白く濁ってしまいました。
加える栗の量も、たっぷりがいいからといっても重ならずに並べられるこのくらいが上限かもしれません。
あんまり栗が大きければ、半分に割ればいいそうなのですが、できるだけ大きいままの栗で食べたいと思い、大きいままで入れました。
らっこが炊いた栗は大きなものもちゃんと火が通っていましたが、元々栗は火が通りにくいそうなので、大きいものは半分くらいにした方が安心かもしれません。
こーぎー家で使っている炊飯器はガスで炊くタイプなのです。
らっこの実家で使っていた電気炊飯器よりも短時間で炊きあがりますし、火力が強いのかもしれません。(だから大きい栗もちゃんと炊けたのかも?)
栗を入れたらかき混ぜません。
あとは炊飯器にお任せです。
およそ30分で炊きあがりです。(しっかりと浸水させたお米は30分で蒸らしまで終わるのよ。ガス炊飯器すごい)
炊飯器のふたを開けた瞬間、立ち上がる香りを期待したのですが、とくには感じませんでした。
失敗か?
らっこの鼻が悪いのか?
ごはんをかき混ぜて栗もかき混ぜて蒸らします。
ごはんの色は少々薄茶色な印象で、取り切れていなかった渋皮の色でしょうか。
ごはんだけ味見してみると、若干ねっとり、味は塩気があっていいじゃないかと。
ごはんに栗の味がするかといわれると、よくわからないというのが正直なところでした。
栗ごはん?ごはんと栗?しょっぱいごはんと栗?
お茶碗によそいましょう。
もうちょっとおいしそうによそえなかったかしら。
角度を変えても同じかな?
栗の色が、思ったよりもさえないな、というのが正直な感想。
甘露煮のような、甘く煮て黄色くなった栗で炊くと黄色い栗のごはんができるらしい。(ホントかなあ。なぜか疑う)
「いただきます。」
炊きあがった最初の香りとか、ごはんや栗の色とか、ちょっぴり味は心配だったのですが、嬉しい誤算。
おいしいです。
おいしい。
しっとりしょっぱいご飯にホクホクで甘い栗。
いいじゃんおいしいじゃんよく出来たじゃん。
渋皮むきの苦労も報われた気持ちです。
栗ごはんを作ることに決めた時、ツレに「甘い栗ごはんでいい?甘くして食べましょうか」と尋ねたら、
「甘くしないほうがいいだろう。栗そのままで、そのままがおいしいんじゃないか?」
ということだったので、塩とお酒のみで炊いてみましたが、正解だったと思います。
栗が甘くてホクホクでおいしく炊きあがったので
「栗が甘い!砂糖が入っているみたいに甘いですね。甘くしなくて正解でしたね?」
らっこの感想に帰ってきたツレの返事は
「だろ?」
うんうん。
こぎ母は
「栗をむくのなら私もできたのに。できるよ。農家の子だから」
と言ってくださいました。
最初は、らっこも皮むきを一緒にやってもらおうかと思っていたのですが、やわらかいトマトの皮むきでさえも「危ないかもしれないから」と慎重になってやらないこぎ母に、この固い栗の皮むきをしてもらうのは危険だろうと、声をかけるのをやめたのでした。
ツレに相談したら、
「全部は難しいだろうけど、作業の一部だけでも一緒にやれたらいいんじゃない?自分も何かやったと思わせてあげることがいいんじゃないかな」
とのことでした。
そうですね。
やり方も経験値もたいしてないらっこより、案外すいすいむいてくださるかもわかりませんしね。
作業・やり方自体をこぎ母にお尋ねしたい気持ちもゼロではないのですが、ご本人が忘れてしまっていたり思い出せなかったり思い込みのやり方があったり。
教えてもらうというのはらっこには難しい気がしています。
栗ご飯を食べた夜、毎日栗ごはんでもいいなあと、渋皮むきの際にできた指の赤く腫れた包丁ダコを見ながら思っていたら(痛いよ~)、ツレも「毎日栗ごはんでもいいよ」と笑顔で言ってくれました。
ふふふ。
「栗ご飯の素」でも買ってもらおうかしら。
ごちそうさまでした。
らっこの初めての栗ごはんのお話しにお付き合いくださり、ありがとうございました。
おいしい栗ご飯が炊けますように。