USアマゾンなど日本への配送が可能で、クレジットカード決済ができる海外の通販サイトは、同じものを日本で買うよりも安く購入できることが多く便利です。
しかし、購入手続きは済んでいるものの商品が一向に届かない、販売者との連絡が一切取れないなどトラブルが起きた時、海外の通販サイトであるがゆえ、個人での解決は難しいかもしれません。
海外の通販サイトで購入した商品が送られてこなかったときに、私が利用しているJCBカードで対応いただいた様子をご紹介します。
購入したのは英語表示の通販サイト
私は米国製キャンピングカーの部品を買うとき、まずはアマゾンジャパンで探してから、USアマゾンでも売られていないか探してみます。
アマゾンジャパンで買ったほうが安ければそれでいいのですが、多くの部品は送料を入れてもUSアマゾンで買ったほうが安くなります。
しかし、国内では売られていなく、USアマゾンで欲しい部品が見つかっても日本への配送ができないといったものも多く、そんな時は海外の通販サイトを探すことになります。
今回も欲しい部品はUSアマゾンで売られていたものの、日本への配送がNGとなっていました。
そのため商品名を英語で検索すると10サイトほどの海外通販サイトがヒットしました。
その中で唯一世界中への配送が可能となっていたのが、今回詐欺に引っかかってしまった通販サイトです。
日本への配送をしてくれるサイトがほかにひとつもなかったのです。
英語表示のサイトで米ドル、ユーロ、カナダドル、オーストラリアドル、英ポンドでの価格表示に対応しており、会員登録時に送られてくるメールもしっかりとしたものだったので、すっかり信用してしまいました。
サイトの細かい部分までよく見れば、怪しいサイトであることがわかったかもしれませんが、ほかにその部品を調達できるサイトがなかったので、チェックが甘くなってしまった感はあります。
わざわざ見に行く必要もない詐欺サイトですが、URLは以下の通りで絶対に利用してはダメですよ。
https://www.ngconmall.com/
カード課金を目的とした中華サイト
購入後のマイアカウントページは『processing』となっており、手続き中という表示が一向に変わる気配がありません。
オーダーから2週間経っても商品が届くわけでもなく、何の音沙汰もないので販売者にはメールを出してみました。
そもそも存在しているのかもわからないメールアドレスですが、やはり1週間経っても販売者からは何の連絡もありませんでした。
自分では海外の通販サイト利用に慣れていたつもりでも、少額とはいえ購入した商品がいつまでたっても送られてくる気配がないというのは精神衛生上よくありません。
カード会社への課金はどのようになっているのか明細を見てみると・・・。
CNYという現地通貨に換算されていましたが、これは中国人民元です。
てっきり米国の通販サイトだと思い込んでいましたが、カード課金を目的とした中華サイトということになりそうです。
カード会社によってはこのようなトラブルの解決は販売者と購入者間でというところもあるようで、少額であれば泣き寝入りする購入者もいそうです。
おそらく、世界中から需要のありそうな商品の写真を集めて掲載し、利用者が購入手続きをしても商品は送らずカード決済をさせるためだけに作られたサイトなのでしょう。
私の利用しているJCBカードのホームページには、こうしたトラブルについての解決案が見つからなかったため、カスタマーセンターに連絡してみることにしました。
カスタマーセンターの対応
JCBのカスタマーセンターには、カード裏面に記載されている電話番号から連絡しました。
女性のオペレーターにとても親切に対応していただき、『明細では一度引き落としはされるものの、後日取り消しをするので安心してください。』という答えがありました。
私の意志でそのサイトを利用しているので、カードが不正使用されたわけではないのですから、取引のキャンセルはできないと言われても仕方がないと思っていました。
調べてみると、クレジットカード利用者には『支払停止の抗弁権』というものがあり、以下のような条件を満たしている場合にクレジットカード会社に対して支払いの拒否ができるようです。
支払停止の抗弁権
- 商品が届かない、もしくは違う商品や偽物が届いた場合
- 2ヶ月以上の期間に渡る、2回以上の分割払いの場合
- 支払い総額が4万円以上の場合(リボ払いの場合は38,000円以上)
月が替わってカードの利用明細が更新されると、無事この取引がキャンセルされていました。
初めて利用する通販サイトで気をつけていること
もう30年近く国内、海外の通販サイトやネットショッピングを利用していますが、これまで購入した商品が届かないなどといった大きなトラブルを経験したことはありませんでした。
ただ、海外のサイトについては何かあったときのやりとりが面倒であるため、初回利用時には大きな金額の買い物はしないようにしています。
今回も初めて利用する海外の通販サイトであったため、送料を含めて24米ドルと少額の購入をしてみたのですが、まさかフィッシングサイトだったとは・・・。
購入金額が15米ドル以上になると送料が無料になると記載されていたので、12米ドルの部品を2つ購入してしまったのです。
USアマゾンですら、日本への配送料金が無料になることはまずありませんから、普通に考えてもっと疑うべきだったのかなと思います。
私の父親にはネットで買い物をするときに『購入をボタンを押す前にはよく確認するように。』と口をすっぱくして言っているのですが、今回はやっちまった感が半端ではありません。
通販サイトで見るべきポイント
日本では通販サイトに特定商取引法に基づく表示が義務付けられていますが、海外にも同じような仕組みがあります。
なので、国内、海外問わず、その通販サイトを利用してもいいかを判断するために確認すべきページは必ずあるものです。
国内のサイトならば『特定商取引法に基づく表示』に販売者の住所、電話番号、商品の引き渡しや返品についての記載が必須となっています。
海外のサイトなら、『About Us』『Contact Us』『Shipping』といったページに、販売者の住所、電話番号、国際配送に対応しているかが記載されたページがあるものです。
つまり、まともな通販サイトには住所や電話番号といった直接連絡の取れる手段が必ず表示されているはずです。
今回私が利用してしまった詐欺サイトは、『About Us』『Contact Us』ページはあるものの、どこにも販売者の住所、電話番号、メールアドレスすら見つけることができませんでした。
一見まともに見えるサイトにも、こうした詐欺サイトがあるということを思い知らされた出来事でした。
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